しばらくです。ちのです。
先日、「解剖体追悼式」に行ってきました。
解剖体追悼式。
耳慣れない方も多いかと思われますので、ちょっと説明。
入院中に亡くなられた方の中には
・死因が不明
・死因となった病気そのものが良く分からない
・ある程度の死因が推測は出来ても他に何か関連する病気があったかも知れない
といった方々が多くいらっしゃいます。
そういった方々が亡くなった時に
・本当の死因を見つける
・検査や治療が適切であったのかを見極める
等の目的で、亡くなった方の病理解剖をさせて頂くことがあります。
(もちろんご遺族の同意の上で行われることは言うまでもありません。)
その病理解剖に協力された方々を追悼する集いが開かれたわけです。
厳粛な雰囲気の中で
挨拶
医師・看護師による追悼の辞
献花
追悼演奏
等が行われ
1時間程度の式が終わりました。
帰りがけ、ご遺族の方にかけて頂いた言葉。
「先生、いっぱい勉強して下さいね」
改めて、病理解剖の意味を考えました。
「患者さん本人の死因を明らかにする」
それが大前提。
加えて
「病理解剖の結果を今後の医療に生かす」
これもまた、自分たち医療者に課せられた使命なんだと感じさせられました。
残念ながら、今現在の医療は万全ではありません。
分かることと同じだけ(若しくはそれ以上に)、分からないことが存在しています。
その不確実な部分を少しでも補える、その一助に自分がなれたらと思った一日でした。
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